看護師の転職は希望する働き方によってもタイミングが異なる

規模の大きい病院に転職する場合

看護師の転職時期は希望する働き方によっても異なります。例えば、大学病院や総合病院などの規模の大きい病院に転職する場合、入職希望時期を明確にしなければなりません。新年度が始まる4月に転職するのであれば、前年の4月～5月頃にはすでに転職活動を始めておいた方がいいでしょう。規模の大きい病院は毎年4月に一定数の看護師を採用しています。この場合、最も採用活動が盛んなのは夏頃になります。そのため、早めに準備を進めておく必要があるのです。また最近は採用活動を始める時期や内定を出す時期が早まっている傾向にあります。
年度の途中で転職する場合も、できるだけ早く準備を進めておくに越したことはありません。中途採用の求人が増えるのは秋から冬にかけての時期です。採用側としては、繁忙期の年末年始や退職者が多く出る年度末までに人材を確保しておきたいと考えています。そのため、早期に準備をしておいた方が有利に転職活動を進められます。また、状況によっては4月の入職よりも希望部署に配属されやすい傾向にあります。

クリニックやパートを希望する場合

次に、クリニックへの転職やパート勤務を希望する場合のタイミングを紹介します。この場合は、入職希望時期の2～3ヵ月前から転職活動を始めましょう。クリニックやパートの求人は決まった時期ではなく退職者が出たタイミングで募集が始まります。比較的求人が出やすいのは夏・冬のボーナス前後（6月～7月or12月～1月）か業界全体の人事異動が発生する時期（9月～10月or3月～4月）です。ただし、この時期以外にも求人が出る可能性は大いにあるのでこまめにチェックしておくことが大切です。

転職するタイミング

看護師が転職をするベストなタイミングは、入職後5年～10年目の時期です。5年以上の経験がある看護師はある程度責任の重い仕事を任されます。仕事の幅が広がっていることに加えて、比較的年齢も若いので将来性があります。採用側としては、「即戦力になり、成長の見込みもある人材」なのです。
10年以上のベテランになると、採用担当者によっては「新しい知識を吸収するのは難しいだろう」と思われてしまう可能性があります。そのため、未経験の診療科への転職は難しいかもしれません。しかし、逆にいえばこれまで培ってきたスキルを存分に活かせる分野であれば、即戦力として期待されます。10年以上のキャリアを積んできた看護師は、未経験の分野ではなくこれまでの経験を活かせる診療科への転職がベターです。